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森見登美彦『恋文の技術』

森見登美彦『恋文の技術』ポプラ社、2009年

四畳半神話大系』からすっかり森見登美彦好きになった私です。

能登の研究室にとばされた主人公が、京都の友人、妹、教え子、
作家森見登美彦に、次々と手紙を書いてゆくお話。

だけど好きな女子には一向に書くことができず、
失敗書簡集と反省(かなり自虐的)が書かれているのがほんとうに笑えました。

「文章を書くという行為には、たくさんの罠がひそんでいる」
最後の落とし所なんか、すごい好きです。

森見登美彦のお話は、目を覆いたくなるようなヴァイオレンスも、
ヒステリックなラブもなくて、小気味のよい文体でとんとん進んでゆく居心地のよい世界です。

手紙を書くっていいですね。
ラブレターなんていらないんだけど、
ラブレターを書けるくらいの気持ちと技術はほしいもんです。

お手紙小説では、
三島由紀夫三島由紀夫レター教室』がすっごく洒脱で面白いです。